手相で幸せ探し

手相占いはどこで生まれたの?

「占い」と聞いて、みなさんが最初に思い浮かべるのは、
星占いではないでしょうか?
毎朝、テレビ番組でも星占いのコーナーがありますし、
雑誌を買うとかなりの確率で星占いのページがあります。

 

「今日の運勢は何位だった?」
なんて、クラスメイトや同僚と
星占いトークで盛り上がることもあるのではないでしょうか。

 

一方で、手相占いは、星占いほどメジャーではありませんよね。
第一、テレビのようにただでは占ってもらえません。
街頭の占い師さんに占ってもらうにしても、
数千円の鑑定料を支払わなくてはなりません。

 

「手の平の線で何が分かるんだよ、胡散臭い」
なんて、手相占いに対してちょっと怪しいイメージをお持ちの方も
いらっしゃるのではないでしょうか。

 

しかし、手相占いは、長い歴史を持つ非常に信憑性の高い占いです。
今日では、神経や大脳との関連も指摘されていて、
医学的な観点からの研究も進められているのです。

 

その歴史を振り返ってみると…。

 

手相占いの歴史をさかのぼること、3,000〜5,000年前。
まだイエス・キリストも生まれていなかった頃です。
う〜ん、ちょっと気が遠くなるほどの歴史ですよね。
手相は、この時代に古代インドで生まれたと言われています。

 

そして、やがて、交易とともに世界各地へと広がっていきました。
西は北アフリカやヨーロッパ、東は中国や朝鮮半島、
そして我が日本へ…。

手相の歴史、古今東西

5,000年もの長い歴史を経て現代に語り継がれている、手相占い。

 

元々はインドで生まれ、
そこからシルクロードを通って各地へ伝えられたと言われています。
古代インドには、人間の身体つきと運命との関係を考える
「サムドリカ」という学問があり、
手相はそこから発展していったようですね。

 

世界史の授業でおなじみの、インダス川やチグリス・ユーフラテス川の
流域で発展した古代文明においては、
太陽と月を主軸とした惑星の規則的な移動を元に季節を知り、
放牧や自分たちの生活のリズムに生かしていました。
そしてやがて、
「天体は人間の手の平にも宿り、人の運命を導いてくれる」
と考えられるようになったのです。

 

これが、手相占いの起源ですね。

 

近東やヨーロッパにおいては、
ジプシーたちが手相を伝えたと言われています。

 

各地にセンセーショナルなブームを巻き起こしたであろう手相占いですが、
特にギリシャにおいては、
名だたる知識人たちも手相に夢中になっていたのだとか!
なんと、あの有名なプラトンやアリストテレスといった学者たちは、
手相に関する書籍まで残しているんです。
手相は、学問的な研究対象としても歴史が古い占いなんですね。

 

ヨーロッパで本格的に手相が普及したのは、19世紀に入ってから。
フランスの手相家であるデバロールとダルパンチーニが、
「西洋手相学」の基礎を作ったと言われています。

 

そしてその後、イギリスにキロ―という手相研究家が現れ、
いちやく人気者となりました。
このキロ―さんは、手相学の歴史に多大なる貢献をした人物で、
「近代手相学の元祖」とも呼ばれています。

 

一方、中国や朝鮮半島では、
ヨーロッパとは独立した形で手相の研究が進められました。
この当時、中国では、運命診断の手法に留まらず
病気を診断する手段の一つとしても手相が用いられていたようです。

 

ちなみに、中国や朝鮮半島で発達した手相占いを
「東洋式手相占い」といいます。

日本における手相占いの歴史

さてさて、最後は、
日本における手相占いの歴史について見ていきましょう。

 

気が遠くなるほど長い手相占いの歴史の中で、
日本にはいつ頃手相占いが伝わってきたのでしょうか?

 

実は、中国を通って日本へ手相を伝えたのは、
仏教の伝道師たちでした。
遣隋使や遣唐使と呼ばれる人達です。
…歴史で習いましたよね(笑)?
彼らが、古代中国文明の一つである手相を伝えてくれたのです。

 

日本へ伝えられた手相、最初は、
平安時代の貴族階級の間で話題となりました。
かの有名な源氏物語や、徒然草にも手相に関する記述があるのだとか!
今でこそ、手相占いは誰でも体験できるものですが、
この当時は、一部の上流階級だけがたしなむことのできる
高尚な趣味のようなものだったのかもしれません。

 

一般庶民に手相占いが普及したのは、江戸時代になってから。
特に、水野南北氏袁忠徹氏が有名で、
今でも手相の専門家の間では師として崇められているほどです。
彼らがいなければ、
手相占いはここまで日本に浸透していなかったかもしれません。

 

…このような長い歴史を経て、現在では、
手相と脳、知能の関係を解明しようという流れが生まれています。
手相占いは単なる偶然などではなく脳の発達と密接に関係があるものであり、
個人の性格や行動傾向を分析する手助けとなるもの
として認知されるようになりつつあるのです。

 

長い歴史を経て、ようやく手相が持つ奥深さに科学が追いついた…
というところでしょうか(笑)